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例会報告2018.03.02 論理療法 

大阪吃音教室 例会報告
2018.03.02(金)「自分を縛っている考え方に気付く ~論理療法実践~」

〇 論理療法の骨子~ABC理論~
 出来事
 ビリーフ、固定観念
 結果、悩み
 常識では、(例:失業)は、(例:おちこみ)の原因であると考えるが、論理療法ではの原因ではなく、(例:世の中はうまくいかないにちがいない)がの原因であると考える。それゆえ、人生の幸、不幸はで決まると考えるのである。

〇 不適切な感情と非論理的思考
 論理療法では、「不適切な感情」を問題にする。「不安」「心配」「気がかり」くらいなら「適切な感情」だが、その後の行動に影響がでるような「強い不安」「激しい怒り」「ひどい落ち込み」は「不適切な感情」だ。「適切な感情」なら、それに応じて次の場面への準備をすることができる。「不適切な感情」だと、それに振り回されて次の行動ができなくなる。
 不適切な感情が出てくる考え方を、「非論理的思考」という。論理療法では非論理的思考を自己説得し、論理的思考に変えることで適切な感情に導く。

〇 非論理的思考の特徴
現実的でない
[例]みんなから好かれなければならない。どんな時でも私は大事にされるべき。
論理的でない
[例]私は就職試験で失敗したので、私の人生、お先真っ暗だ
自分を幸せにしない
[例]私は失敗すべきでない。

〇 非論理的思考の分類と特徴的な語尾
1. 要求と願望[(相手が)~すべきだ]
[例]聞き手はどんな場面でもどもる人を受け入れるべきだ。
2. 不当な過度の一般化[~にちがいない、~に決まっている、~のはずだ]
[例]吃音があれば暗い人間になり消極的になるのは、当然である。
3. 事実と推論の混同[~にちがいない、~のはずだ]
[例]どもっていると会社に迷惑をかけているに違いない。
4. 絶対論的思考[~しなければならない、~べきだ]
[例]人前で話すときはどもらずに話すべきだ。
5. 過剰な反応[おそろしいことだ、ひどいことだ]
[例]自己紹介のとき、どもるのはみっともなく恐ろしいことである。


 この日の例会の後半では、参加者が最近経験した具体例を提供してもらい、不適切な感情が生まれた背景にどんな非論理的思考があったと考えられるか、それをどう考え直すことができるかなどについて話し合った。




by osp_blog | 2018-03-02 00:00 | 例会報告

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