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例会報告2018.04.27 言語関係図 

大阪吃音教室 例会報告
2018.04.27(金)「自分のどもりの課題を知る ~言語関係図を通して~」

 吃音とうまくつき合っていくためには、どもる人自身が吃音を正しく理解する必要がある。大阪吃音教室では、吃音の基本的な知識を学ぶ機会をたくさん用意している。この日の例会では『言語関係図』を使って、どもる人の吃音の課題について考えた。

〇 言語関係図とは?
・自らも吃音であったアメリカの言語病理学者ウェンデル・ジョンソンが1950年に提案
・X軸、Y軸、Z軸それぞれの値を結んで箱にすることで、本人が抱えている課題が見えてくる
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〇 言語関係図でわかること
 言語関係図では「問題の大きさ」と「問題の質」が見える。全ての軸の値が高い人は、問題が大きい。
 周囲の反応をすごく気にして吃音を隠している人は、Y軸(周囲の反応)もZ軸(本人の考え方)も非常に高い。普段余りどもらないのでX軸(どもる状態)の値が低く、一見問題は大きくなさそうに見えるが、周囲の人に自分の吃音を伝えることに抵抗を感じてしまい、Z軸とY軸が高いまま悪循環に陥ってしまう。
 X軸の高さは悩みの深さとは必ずしも比例しない、Y軸やZ軸が高い場合は本人が苦しんでいることが多い。このように「どこの軸が高いか」によって悩みの質が見える。

〇 それぞれの軸へのアプローチ
X軸(どもる状態)
 どもりはコントロールすることが難しいため、アプローチできることは少ないが、「一音一拍を意識する」「呼吸を深くする」ことにより、自分なりの話しやすさが身につく可能性はある。
Y軸(周囲の反応)
 「どう考えるか」「どういう反応をするか」は相手が決めることなのでアプローチは難しい。単純に「吃音についてよく知らない」「難発は吃音だとわかりにくい」ために、誤解されることもあるため、自分はどもると伝えることで、相手の受け止め方が変化する可能性はある。
Z軸(本人の考え方)
 どもる本人の考え方なので、一番アプローチしやすい。吃音の基本的な知識を身につける、他の人の体験を聞く、自分の体験を言葉にする、論理療法について知るなど、アプローチする方法はたくさんある。
 どこかの軸が変化すれば他の軸にも影響があるため、自分が変えやすいところにアプローチすることで、箱の形も変化する可能性はある。

※参考Webページ(この日の例会映像)
・大阪吃音教室 公式サイト 動画記録『2018.04.27(金)「自分のどもりの課題を知る」例会』




by osp_blog | 2018-04-27 00:00 | 例会報告

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