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例会報告2020.12.04 アドラー心理学 

大阪吃音教室 例会報告
2020.12.04(金)「アドラー心理学を生活に活かす

〇 「自己肯定」「他者信頼」「他者貢献」
 アドラー心理学の重要なキーワードとして、「自己肯定」「他者信頼」「他者貢献」がある。この3つは循環していて、「人の役に立てた」と貢献感をもてれば自己肯定できるし、それを通じて他者を信頼でき、また貢献しようと思える。
 この好循環がアドラー心理学の目標の一つ。うまくこの循環に乗っていきたい。

〇 「原因論」と「目的論」
 アドラー心理学の基本的な概念に「目的論」がある。これは「原因論」に異を唱える概念。原因論とは、文にすると「○○だから」となる。「どもりだから○○できない」「こんなふうに育てられたから私は○○である」「昔いじめられた経験があるから私は○○だ」など。

 どもる人は総じて「吃音だから○○できなかった」と考えることが多い。それに対して「どもって笑われないために」「傷つかないために」など、「○○のために」と考えてみるのが目的論。時間的な観点でいくと、「原因」は過去のことなので変えられないが、「目的」は未来のことなので変えられる。それが「目的」に焦点を当てる意味。過去の出来事や、僕たちがどもりであることは変えられないが、なんの「ために」そうするのかや、どもりで本当に傷つくことになるのかどうかなどは、あらためて考えてみる余地がある。

〇 吃音にまつわるポジティブな経験
 この日は続いて、参加者それぞれが吃音のお陰だったと思える、ポジティブな経験を話し合った。
・電話でことばがなかなか出なかったとき、相手が勘違いして「そんな大変な中、わざわざ電話してくれて有難う」と言ってくれた。
・どもりのせいで必然的に聴き上手になった。笑顔を作って、聞き役を務めてきた。
・口で言えない分、いろいろと心の中で思い巡らすようになった。
・笑いが取れる。どもったら、みんな笑ってくれる。すると、心が楽になる。
・若くて人生経験の乏しかった頃、年配者と語り合うのに自分の吃音体験をネタにした。自分はどういう人間か説明するのに、ちょうど良い話題だった。
・あれこれ世話してくれる先輩に「何でこんなに親切にしてくれるんですか?」と聞いたら、「お前がどもりやからや」と言われた。ほおって置けないと思われたようだ。

〇 「性格」「ライフスタイル」のこと
 人の性格(キャラクター)は生まれつきで、基本的には変わらないと言われる。例えば「非社交的」など。これに対してアドラーは、「キャラクター」ではなく「ライフスタイル」という言葉を使った。ライフスタイルは生活の中での現実的なふるまいで、ある目的を達成するために自分で「こうしよう」と決めたスタイルなのだから、目的が変われば、あらためて自分で決め直すことができる。

〇 参加者の感想から
・「自己肯定」は良いことばだと思う。自分はつい思い詰めてしまう。それを打破しようとして頑張ろうとしても、暗闇になってしまう。「自己肯定」とか「ライフスタイル」ということばには、解放される感じがある。




by osp_blog | 2020-12-04 00:00 | 例会報告

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