2009年 07月 14日
産経朝刊に、吃音親子サマーキャンプの取材記事が
産経の公式サイトにも掲載されていますので、URLを貼り付けておきます。
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・MNS産経 公式Webサイト
【健康】吃音親子サマーキャンプ」ページ(1/2)
http://sankei.jp.msn.com/life/body/090714/bdy0907140832002-n1.htm
【健康】吃音親子サマーキャンプ」ページ(2/2)
http://sankei.jp.msn.com/life/body/090714/bdy0907140832002-n2.htm
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【追記】2011.04.15
長らくリンクが残っていましたが、本日チェックしたらリンク切れになっていました。
保存しておいた元記事のテキストを、「More」部分に再現します。
MNS産経 2009/07/14記事(伐栗恵子 記者)
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■仲間と出会いありのまま肯定
言葉がどもる、つかえるといった吃音(きつおん)に悩む子供とその親を対象に毎夏、滋賀県で開かれる「吃音親子サマーキャンプ」が今年、20回目を迎える。キャンプは吃音を治すのが目的ではなく、同じような体験を共有する子供たちの仲間づくりが狙いだ。十分な時間をかけて自分の吃音と向き合うことで、ありのままの自分を肯定し、吃音とうまくつき合う学びの場になっている。
◆表現する喜び
キャンプの発案者で日本吃音臨床研究会会長、伊藤伸二さん(65)=大阪府寝屋川市=は自身も吃音があり、「自分のつらい体験がもとになっている」と話す。
どもっても気にしない明るい子供だったが小学2年のとき、学芸会を境に一変した。担任の「セリフのある役はかわいそう」という“配慮”で、役から外された。劣等感が生まれ、友達にも話しかけられなくなった。
転機は21歳のとき。東京の言語訓練学校で300人の吃音仲間と出会った。「悩んでいるのは自分一人じゃない」と勇気づけられ、嫌な思いをした体験を打ち明け合ううちに話す楽しさや喜びを知った。
「どもりを気にして言いたいことを我慢してしまう子供たちに、表現する喜びを味わってほしいと思った」と伊藤さんは言う。
キャンプでは、小学生から高校生までの子供たちが同年代のグループごとに分かれて自分の吃音について話し合ったり、作文を書いたりする。
友達の家のチャイムを鳴らしたが自分の名前をつまって言えず、そのまま帰ってしまったと打ち明ける子。からかわれ、いじめられて登校できなくなったと泣きながら訴える子。小学5年の男児は「人より倍の時間がかかる自分の話を最後まで聞いてくれないのが一番嫌だ」と作文に書いた。そして、多くの子供たちが「どもるのは自分一人だと思っていたけど、頑張っている仲間がいっぱいいると分かった」と話した。
◆自信と達成感
キャンプを運営するスタッフの半数近くも吃音の当事者で、教師や会社経営者、研究者ら職業も実に多彩だ。そんな大人たちがどもりながら生き生きと話す姿も、将来に不安を抱く子供たちに安心感を与えているという。
期間中、あえて苦手なことに挑戦する企画もある。3日間かけて劇の練習をし、上演する。全員にセリフがあり、どもって言えずに泣き出す子もいる。それでもみんなが支え合いながら演じ終えると、自信と達成感にあふれた子供たちの顔が並ぶ。
「たった3日間だけど、子供も親もすごく変わる」と伊藤さん。吃音は悪いものでも恥ずかしいものでもなく、どもっている自分もかけがえのない自分なのだと強調する。
君は独りぼっちじゃない、君は君のままでいい、君には力がある
それを伝えたいという。
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最後に、産経朝刊とMNS産経Webサイトに掲載された、伊藤伸二の近影を載せておきます。

by osp_blog | 2009-07-14 23:00 | その他イベント